医師の平均年収は病院よりクリニック勤務の方が高い
一般的な医師の年収は、他の職業と比べても非常に高い水準を誇ります。
しかし、病院勤務の医師とクリニック勤務の医師では、実際の年収が大きく異なります。
安定性では病院の勤務医に軍配が上がりますが、年収のみを見た場合、実はクリニックで働く医師のほうが高いのです。
例えばクリニックで働く30代・40代の男性医師を比較すると、大規模な病院勤務の医師と比べて約2~2.3倍です。
大規模病院は平均年収が低めですが、その差は一目瞭然です。医師の経験年数や、勤務年数が長くなると更に差が開きます。
クリニックの求人では、最低年収を定めているものが多く、更に5年目などのモデルケースが提示されている場合もあります。年収を計算する際は参考にすると良いでしょう。
病院とクリニックのどちらを選ぶかは、将来性やQOLバランスとの兼ね合いもあり、単純比較はできません。
ですが、年収アップを視野に転職するならクリニックは最適な転職先になるでしょう。
規模の小さい医療機関ほど経費が少ないため
クリニックの平均年収が高い理由は、医院経営に必要な経費が少なくて済むためです。
大規模病院は、それだけ雇用する医師・看護師などの人数が多く、人件費が大きなウェイトを占めています。
備品や医療機器・設備費用なども含めると、利益はほとんど残りません。
このため、医師の年収も低くなりがちなのです。
しかし、クリニックは最少人数で経営している場合がほとんどで、売上に占める人件費の割合は低めです。
設備投資などは、開業時に多額を投資し、以後は最小限に留めるケースが多く、単純な利益率なら大規模病院を上回ります。
そのため医師の年収も高く、更に伸びしろが残されているのです。
こうした違いから、クリニックの医師は年収が高くなっています。
クリニックを自ら開業した場合はさらに高くなる
また、自分でクリニックを開業すれば、年収は更にアップする可能性があります。
開業時には多額の資金が必要ですが、年収が2,000万円を超えるケースも珍しくはないのです。
クリニックで経営について学びながら資金を貯めれば、独立開業も視野に入るでしょう。
ただし、開業を目指すなら診療科選びに注意が必要です。
将来的なニーズを見込める科目でなければ、開業後の年収が下がるリスクもあります。
この場合、転科も検討の余地がありますが、経験を積むなら病院勤務が良いでしょう。
しかし、開業を視野に入れるなら、年収の高いクリニックが最良の選択肢です。
年収ならクリニックが最適
転職理由に年収のアップを挙げる医師は少なくありません。
今より条件の良い病院へ転職する方も多いですが、年収を重視するならクリニックを選ぶと良いでしょう。
特に大規模病院で働いている方は、年収が大幅に増える可能性があります。
クリニックはQOLの向上も実現できます。高年収を得つつ、プライベートも充実させることが可能です。
年収とQOLバランスの良さもクリニックの魅力と言えるでしょう。